「瑠依、ちゃんと日焼け止め塗ってんのか?」 佑真が笑う。 「塗ったって意味ないもん」 そんなの砂漠に水を撒くようなもの。 どう見たって手遅れの真っ黒な腕を見せて、シャツの袖をさらに肩までまくり上げた。 「ホント女捨ててるな」 苦笑いして、佑真はバットを構えた。 ―…いいんだもん。 佑真のためなら。 日焼けしたって、体が焦げたって。 あたし、頑張れる自信があるよ?