「…お疲れ様でした」
いつになく厳しい表情でタオルを受けとった三浦先輩は、ベンチから食い入るように佑真の投球を見つめていた。
それはベンチにいる全員誰もが祈る気持ちだったと思う。
どうか、立て直していますように……
――それでも。
佑真の調子が戻ることはなかった。
投球が定まらず、ストライクもまったく入らない。
あたしのスコアには、ボールを表す黒丸が並ぶ。
丸を塗りつぶすのさえ嫌だった。
スコアにならぶBの文字。
こんなに辛い記録を取るのは初めてで、指が震えた。
マウンドは"華"なのに。
……今は、孤独なマウンドだ。



