恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


スクイズを仕掛けてこようとした5番打者に対し、2エンド3まで追い込んだ。


最後の一球。


バッターは、必ず振ってくる。



――いざ、勝負だ。


佑真は渾身のストレートを放った。


大きく振りかぶった相手のバットはボールのすぐ上をかすめ空振り!


「やった~!!」


歓喜の声が湧きあがるベンチ



あたしはすぐさま、スコアブックに三振を意味する"K"を記入。


手が震えて、Kって読めないくらいおかしな文字になった。



ピンチを救った時の爽快感は、言葉では言い表せないものがある。


見ているだけでも涙が出そう。