愛海のいない昼休みは、音を失ったみたいにとても静か。
いつものように屋上の日陰に腰かけて、あたしは透き通るような水色の空を眺めていた。
あたしの隣……いつも愛海が座っている場所には、綺麗に包まれたままのお弁当箱。
お昼ごはんにも手をつけず、ぐるぐるとずっと考えてしまっているのは、他でもない愛海のことで。
あたしに向けられた疑いの表情を思い出す度、胸がきゅっと苦しくなる。
次また疑われるようなことがあったら……きっとそれが最後。
上手く言い逃れることが出来たとしても、愛海の心の中には疑いの気持ちが残ってしまうはずだから。
愛海と櫻井くんは、周りから恋人のように見られていて。
あたしは愛海以外の人から嫌われていて。
うかつに彼に近付くのは危険だってこと、今更ながら思い知らされた。
今日の約束も、断った方がいいのかもしれない。
だけど……。



