「そっかー」



ーーちらり。


今、女子が横目で威嚇する様な視線を送ったのが分かった。


怖いこわい!


あたしはやりたくてやってるんじゃないんだけど。


少なからずあたしがちょっと嫌がってるって事に小野くんは気づいてるはずだ。


だって困った顔をするとすごく楽しそうに笑うから。


わかってて楽しんでいるんだ。


小野くんはとっても意地悪なのに、なぜか他の女子にはそうは見えないらしい。


ううん、違う。


小野くんはきっとあたしにだけ意地悪なんだ。


困ってオドオドした様子が面白おかしいと思ってるに違いない。


なんて性格の悪いイケメンだ。