会場に到着したら、早速出店をふらふらと回る。



「いか焼きにたこ焼き、焼きすばんかいお好み焼き、どれから食べようねぇ。」



「雅治焼いてあるのばっかじゃん。」



流石雅治、期待を裏切らない食い意地のはりっぷり。



「チョコバナナと林檎飴と綿菓子もワシリトータンらいけねーらんよ。」



「忘れてないけど、澪ちゃんは甘いものばっかり。」



こちらも期待を裏切らない甘党発揮中の澪ちゃん。



お祭りは混雑していて、お客さんは勿論、これからエイサーを踊る人たちがきらびやかな衣装を纏って歩いている。



「澪君、雅治君も!」



そんな人混みの中、それでも目立つ二人に後ろから声がかかる。



振り返ると、同い年くらいの女の子が三人。



「いったーも来てたんやっさー?」



「おう、永太が踊るしよ。」



話しかける彼女達に、いつも通り眩しい笑顔で対応する雅治。



でもさぁ、同じ女子だから分かるんだよね。にこやかな彼女達だけど、連れの私をガチで睨んでんの。