その私の質問に、永太は数秒置き、そして楽しそうに言葉を紡ぐ。
《いえねぇ…悠莉も、このキラキラの空を見てるのかなって思って。》
甘い囁きが受話器から聞こえたその次の瞬間、私の右側、iPhoneを充てていない方の顔に、温もりが、久しぶりに嗅ぐ甘くてスパイシーな香りが広がる。
目の前にいる友達は、それぞれ目を丸くして、こちらを見ていた。
「ところで悠莉、貴方の言う『友達』は人のいなぐを平気で口説くいきがなんですか?」
その声は、受話器と右からは直接降り注ぐ。
「な………なんで、ここに?」
「貴方にも、君達にも拒否権はありません。来なさい、悠莉。」
まだ夢を見ているみたいでどうしていいか分からない私を、右側の温もりが…永太が、無理矢理立たせて走り出す。
友達の『カッコイー!』『ドラマ観てるみてぇ!』という興奮の叫びを後ろに、私は永太に手を引かれ、遠く、遠くに走っていく。
《いえねぇ…悠莉も、このキラキラの空を見てるのかなって思って。》
甘い囁きが受話器から聞こえたその次の瞬間、私の右側、iPhoneを充てていない方の顔に、温もりが、久しぶりに嗅ぐ甘くてスパイシーな香りが広がる。
目の前にいる友達は、それぞれ目を丸くして、こちらを見ていた。
「ところで悠莉、貴方の言う『友達』は人のいなぐを平気で口説くいきがなんですか?」
その声は、受話器と右からは直接降り注ぐ。
「な………なんで、ここに?」
「貴方にも、君達にも拒否権はありません。来なさい、悠莉。」
まだ夢を見ているみたいでどうしていいか分からない私を、右側の温もりが…永太が、無理矢理立たせて走り出す。
友達の『カッコイー!』『ドラマ観てるみてぇ!』という興奮の叫びを後ろに、私は永太に手を引かれ、遠く、遠くに走っていく。



