本当に、すっかり上手になった澪ちゃんの運転で、懐かしのうるま市へ。



変わらないビビッドブルーの綺麗な青い空と、同じ色の海に浮かぶ道路を伝い、あの島へと向かう。



「俺も3月以来ですから、なんだか心が踊ります。」



「びんやー?やっぱりうちなー、でーじ最高やっしー。」



運転する澪ちゃんが永太に相槌を打ちながら、窓を少しだけ開ける。



懐かしい潮の香りが空間を包み込み、少し冷えていた車内を温めた。



「変わらないよねぇ。んー!最高!あ、澪ちゃんなんか歌ってよ!」



「ぬーがゆたさんかねぇ。」



変わり行く月日の中、変わらないこの場所と、皆の関係。



澪ちゃんが沖縄民謡を口ずさむ車内で、私は安らぐ気持ちを胸に、その温もりに浸った。