水槽に、小さな子供のようにへばり付いて夢中になっている私を、後ろから永太が閉じ込めるように水槽に手を付く。



うぉー、何このナチュラルな壁ドン。いや、これ水槽だから水槽ドン?語呂悪っ!



なんて自分でも訳分かんないくらいに混乱していると、永太の吐息を後頭部の右側に感じでドキドキ、と胸が高鳴る。



「えっと、え、永太さん、近いっす。」



「最近澪や雅治ばかり君に触れてますからね、たまには。」



確かに、日を重ねるごとに二人は積極的に私に接してくるけど、その、あれだ、二人はちゃんと私に好きって言ってくれてる訳ですし。



「永太は…さぁ。どうなの、私のこと好きだからこういうことすんの?」



永太だけははっきりそういうことを言った訳じゃないから、こういうことされるとリアクションに困るというか、身構えれないというか…あれですよ。



不覚にも止まらないトキメキを顔にバッチリ出してしまっている私に対して、永太は耳元でふふ、と甘い声で笑う。



その声が無駄にエロいったらありゃしない。