「そろそろシャキっとしなさいよ！」



「んー…チヌー夜中までアニメ観てたからにーぶい。」



それは、ここに来てすぐ二階に上がった永太と、一応着替えは終わってるけど眠そうに目を擦る澪ちゃん。



「澪ちゃんおはよー！」



座りながら澪ちゃんに挨拶し、雅治と手を振ると澪ちゃんはまだ半分しか開いてないその目のまま、ポケットからスマホを取り出して私達を写メる。



「髪染めちょるいったー、なんかうじらーさん。」



多分、私も雅治も二人揃って髪の毛を染める為にオデコ全開で染める為のあれを被ってるから、それが澪ちゃんのツボだったのだろう。



永太は私達の席の後ろに座り雑誌を読み始めており、澪ちゃんはゆるーっと永太の隣に腰を下ろして机に突っ伏した。



「わんや元が明るいからブリーチしなくても染まるしが、やーは時間かかりだーるなぁ。」



隣の雅治が私に鏡越しに目を合わせながら笑い、お姉さんが差し出したジャンプを読み始める。



こういう時、雅治って明るくするぶんには時間かからなそうな頭だから羨ましいよね。