ひめゆりの塔を後にし、バスと電車を使い、見慣れたうるま市の離島の景色に戻ってきた私達は、他に誰も歩いていないのどかな道を並んで歩く。
「悠莉、やーは『さとうきび畑』の歌知っちょるみ?」
静かに歩いていたその沈黙を破ったのは、澪ちゃんの重低音の声。
「何となくは知ってるよ。沖縄の歌なんだっけ?」
私が聞き返すと、澪ちゃんがゆっくりとした動作で首を縦に振る。
「うん、そう。ちゅー勉強しはるうちんかい、クヌ曲をうむい出しちゃんだしよ。」
そう答えた澪ちゃんは、演劇部で普段から鍛えている、その重低音のはりのある声で、切なげに歌い始めた。
「悠莉、やーは『さとうきび畑』の歌知っちょるみ?」
静かに歩いていたその沈黙を破ったのは、澪ちゃんの重低音の声。
「何となくは知ってるよ。沖縄の歌なんだっけ?」
私が聞き返すと、澪ちゃんがゆっくりとした動作で首を縦に振る。
「うん、そう。ちゅー勉強しはるうちんかい、クヌ曲をうむい出しちゃんだしよ。」
そう答えた澪ちゃんは、演劇部で普段から鍛えている、その重低音のはりのある声で、切なげに歌い始めた。



