ーーバタン
家のドアが開く音が聞こえた.
「立山、いるか?」
宇川くんの声が聞こえた.
ハァ、とため息が出る.
私は立ち上がり、玄関に向かった.
「何よ?」
私はちょっと不機嫌に宇川くんに対応した.
「何か機嫌悪いな.
どうしたんだよ?」
いちいち私のことに首をつっこもうとする彼.
解決出来やしないので、やめてほしいものだ.
「そんなこと無い.
どうしたの?」
「そうか?ならいいけど・・・
悪いがカバンをどこかに置き忘れてさ...
とってきてくれねぇか?」
何と宇川くんはカバンを忘れたみたいだった.
面倒だがすぐに取りに行った.
「はい」
「お、サンキュウ!」
陽気な返事をもらった.