------ ---- -- 食事はとらず、ただぼんやりと空を眺めていた。 どんよりと曇った空。 どこか、雨臭い気がする空気。 「俺は――――何も残せず、消えるしないのか」 このごろ、そんな事ばかり考える毎日が続いた。 大好きだった京の町は、いつの間にか血に染まりどす黒く変わった。 その一端に、俺もいるのだと。