あれからー。 高村の頭を撫でるお陰ではないけれど 少しずつ落ちついてきた私は 「ありがとう」 それだけは言った。 だって慰めてくれたのは事実だし 何か企んでいたとしても、 私の涙を見ないようにとしてくれた。 それだけには、ちゃんとお礼言っとかなきゃ。 そして、私が完全に泣き止むと 「帰んぞ。」 って言って私にカバンを持たせる。 やっぱりパシるんかい!! この流れで、カバン持ちはいいってなるかと思ったけど 彼はそんなに甘くなかった。