「仁菜〜聞いてよ〜!!」


朝から咲きにハイテンションで話しかけられたけれど、

正直、私はそんなテンションではない。


なんて言ったって昨日こき使われて

もう疲れ果てているから!


そんな気持ちで、


「はいはい、何?」


と答えたら咲は、大嫌いなアイツについて話し始めた。


「高村くんね!本当優しいんだよ〜!」


はっ?


「昨日だって、女の子の荷物持ってあげてたし

消しゴム忘れた子に自分の消しゴム割ってあげたり

本当王子様みたいだよ〜」