「いや、何でもねぇ……」 と少し我に返った様子で言った。 ?? それからはいつも通りに戻り、 午後の授業を受けた私達。 放課後になると、 やっぱり高村の様子は少しだけ変だと思った。 私の目の前のイスに座る高村。 いつもなら、カバンを持ちながら 「帰んぞ」 って言うのに、今日は……。 私のことをぼーっと見つめている。 その表情は面白がっているわけでもなく なんだか泣きそうな顔で。 「今日……、どうかした?」 さすがに変に思ってもう一度聞いてみるけど 「いや、何もねぇよ」