だけど、高村の悲しさというものが伝わってきて 感情移入していた事は確か。 「ま。安心しろよ。 いつかまた急にいなくなる その時はまた、解放してやるよ あの時みたいにな。」 そう言って彼は屋上から出て行った。 私とすれ違う時の彼の表情は、 3年前彼が 『俺、転校することになったから』 その言葉を言った時の表情と同じだったのを思い出した。