夢の中で走っているのだろうか、足をピクピクと動かしていた。 時折、寝言なのか大きな声で「キャン!」と鳴く。 それに応えるように、叔父は「うん…、ロゼ。」と声を掛ける。 ロゼもそれに応えるように、何度も鳴いていた。 そんなふたりを、私は近くに居るにも関わらず、見えない線を引かれているかの如く距離を感じた。