その夜、12時半頃に、父の携帯が鳴った。


私は、その相手が誰なのかも、そして、その内容も。


全てを知っていた。


それでも希望は捨てなかった。


どんなに細い希望の光も

どんなに0に近くても

信じて変わるなら、
私は自分の気持ちに嘘をつく。


だけど、そんな想いも

父の話す声や声色に

すぐに打ち砕かれてしまった。