「あたしは部活だけど……」


似合わないのに家庭科部だったな、と言う拓海をギロリと睨む。


そういえば、あたしの部活知ってたんだなぁ。


で、あんたは? と促す。

今日も部活があるだろうに、バスケをしに行かなくていいのかな。


「俺は補習。
家庭科の授業で作ってたエプロンが上手くできなくて」

「ああ、あんた不器用だもんね」

「うるさいわ」


事情がわかったところであたしはいつもの机、ちょうど今日はたまたま拓海が座っている斜めの席に荷物を置いた。

そして、準備室にいつも通りの用意をしに行く。