優しく見つめる樹にサクラはかなわないなぁと眉を下げつつも、どこか幸せそうな表情をしている。 「それから私のお父様とお母様も連れて、樹さんのおじいさんの元で! きっと楽しいですよね」 「……はい」 ──いつか。 (花の音色をサクラさんが奏でて、僕がそれを聞いたそのあとで) いつか、きっと────。