暖かいそれを両手で包んで、少し幸せな気持ちになりながら、私は君を見上げた。 「いいの?」 「早く飲まないと冷めるぞ」 君はそう言うと、じゃあな、と言いながら私の頭に手を乗せた。 え……? 寒いのと、さっきのとで、顔が赤くなる。 そうしているうちに、君は私に背を向けて行ってしまった。 ……あ、ほら。 また、ふわふわって。 私、このふわふわなる瞬間が大好きなんだよ。