「はあ……」 私はため息をつき、かばんからめがねを取り出し、かけた。 彼女は可愛い。 緩くまいた茶髪パーマ。 パッチリとした瞳。 小さく柔らかそうな唇。 そんな彼女に私なんかがかなうわけがないんだ……。 ぼんやりと彼と彼女の後ろ姿を眺めていた。 (完)