つまりは、デートって訳だな? そう呆れる俺に 「だって、半年振りなのよ」 そう言われたら……退くしかない。 飲む場所を失くして……そういや裏通りに今やめっきり見なくなった酒の自販機があったっけ? 今の俺には、缶ビールが似合いだ。 んな事を思いながら歩いていると……。 「おいでなさい」 酒に毒された俺の脳内へ、しわがれた、婆さんの声が響いてきた。