恋踏みラビリンス―シンデレラシンドローム―



正直、あまりいい結果は期待できないと思う。

せっかくのチャンスを不意にしてしまった自分を反省しながら、買い物をするために帰宅途中にあるスーパーに立ち寄る。

今は面接の結果よりも和泉くんの体調の方が心配だ。
とりあえず栄養がとれるモノを食べさせないと。

消化のいい鶏肉やうどん、ネギや卵、ゼリータイプの栄養補助食品やイオン水、それにプリンやアイス、果物。

風邪の時にいいとされているモノを容赦なくカゴに詰め込んで、レジでもらった大きめのビニール袋三枚に入れた。
それから、併設されているドラッグストアに寄って、おでこに貼ると解熱効果のあるシートと薬剤師さんに薦めてもらった風邪薬を買って。

合わせて四袋になった荷物は、ペットボトルを何本か買い込んだから結構な重さになったけれど、あまり苦には感じなかった。
火事場の馬鹿力って言うのは大げさだけど、多分、単純な私の脳は今は和泉くんに全神経がいっているせいで、重さまで認識できていないのかもしれない。

スカートのスーツで動きにくいハズなのに、それさえも気にならなかったから相当だ。
とにかく急がないととそれだけ考えて、相当な量の荷物をガサガサと持ったまま10分歩いてマンションに到着した。