えー、只今、雅人の自室です。

隣には翔太がいるので、こっそり防音魔法を使っちゃおうと思います。

「"パーフェクト・ミュート"」


普通の人…雅人や美玲より魔力が弱い人には、"ミュート"だけで十二分に防音効果があるんだ。

でも翔太やそれ以上の霊力を持っている人には、"ミュート"だけでは完全に防音することはできない。

聞こえる可能性もあるから、完璧に防音する魔法を使ったんだ。


だって、せっかくのサプライズだしね!

翔太の驚いた顔が見てみたいんだもん♪


「何で完璧に防音魔法をかけたんだ?」

雅人が不思議そうな顔をする。

「実は…」

あたしは、誕生日パーティのことを雅人に説明した。


「お前、そういうことなのか⁉︎」

「だから静かにしてってば!…って、そういうことってどういうこと?」

「「…天然…」」

「??」

「ていうか、お前が完璧な防音魔法かけたんだろ?だから叫んでも翔太には聞こえないだろ」

「あ…」

すっかり忘れてた…

「ほんと、由良って天然ね」

「??」

頭には今日も元気にクエスチョンマークが飛び交っております。