朝早く目覚めた俺は早いが学校へと行く。

「 ……チッ 」

何かが俺の後を着けてくる…

でも気にせずスタスタ歩く俺。

今、平静を装いながら自分の回りに神経を張る俺は、早河 静哉 (しずや)

歩いて行くと、ミラーに写るアイツ…

やっぱり!あれアイツだ!

ミラーに写るのは電柱に隠れてるつもりのアイツ… 相瀬 真優は後輩になる高1だけど、何かとついて回るんだ。

家が近所で親も仲が良く、赤ちゃんの頃からよく遊びに連れてこられて、俺には妹のような奴。

でも、俺は男だから思春期を迎えて何かと気にするようになったんだ。

つまりは人の目。
俺が友達何人かと一緒にいても、平気な顔して輪に入るんだ。

初めは物珍しさと、小さく可愛い琉衣を持て囃していたけど、さすがに毎回となれば友達も飽きてくる。

しまいには、何とかしろって言われて困る。
一番何とかしたいのは俺なんだから。

本当に妹ならキツく言えるし、口悪くても平気だが、琉衣にはなぜだか言えないから困っている。

真優はどこにいても わかる。

影からピョコンと現れるんだ、あんな分かりやすい奴はいない。

真優はいつもポニーテールをしているからすぐにわかる。
だからピョコンなんだ。

髪飾りやゴムが毎日違うだけ。