「泣けばいいじゃない……こんなの、辛すぎるよ……」 そう言われて、堪えていた涙が溢れてくる。 忘れたかった……こんな想い。 だから、誰かと話をしたり、笑ったり。 そんな風にして、気を紛らわせようとした。 だけど…… 「忘れるなんて、出来るのかな……っ」 ずっと好きでいるよりも、いっその事忘れてしまう方が楽だ。 だけど……。 「……忘れなくてもいいんじゃないかな?」 「え……」