── ─── ──── 「もっと声を出してーっ!」 「はいっ」 「では、素振り五十回!」 「はいっ」 結構な時間が経過した。 ……何回素振りをしただろうか。 竹刀は、私が想像していたよりも重たかった。 竹だから結構軽いのかな、なんて勝手に思っていたけど……。 そんな物を持って何度も腕を上下させるのだから、当然疲れてくるに決まってる。 腕が筋肉痛になりそう。 剣道なんて、初めてだし。 だけど……竹刀で風を切るのは、楽しいなと思った。