実際に閉じることはかなわなかった。 なぜなら、私の身体の上で、ずしりとした重みが再び襲い掛かってきたから。 しかし、さっきと違うのは、金縛りにあっていないことだ。 私の身体は反射的に動き、重みの正体を確かめるべく、ガバッと掛け布団をめくりあげた。 そこには、私の身体の上には、両目のない男の生首がおかれており、かつて両目のあった黒い空洞が虚ろに私を見つめていたのだ。 両目のない男は、口だけを動かして言う。 「寝かさねぇーよ」 やけにしわがれた声だった。 END.