「ひかり!
……あの…さっきは…」

「シュウ…わ、私こそごめん。
あのね…別にいやだったわけじゃないの。
ただ、びっくりして……」

話してると、また涙がこぼれて来て、声が詰まって言葉が途切れた。



「……わかってるよ。」

シュウはそう言って、私をそっと抱き締めてくれた。
温かい。
私は、何度、この胸で泣いただろう。
安心できる逞しい胸……



「……で、なんでそんな格好してんの?」

「……え?
あ…えっと、これは……」

シュウは、笑いを堪えて肩を揺らす。



なによ。
気にしてるかもって思ってすぐに謝りに来たのに、思った程気にしてないじゃない!

そういえば、シュウはプレイボーイっていう設定にしてたんだ。
だけど、今までのつきあいはほとんどが遊びで、ひかりに対して初めて本気になった……みたいな。
シュウの昔話についてはまだほとんど書いてはなかったけど。
ま、プレイボーイでなくても27ともなれば、あんなこと、別に気にしないよね。
私が晩熟過ぎるんだ……



「……でも、安心した。
いやじゃなかったって聞いて。」

「え?……あぁ……」

「じゃあ…またあんなことして良い!?」

「だ、だめっ!」

私は咄嗟にシュウの胸を突き飛ばした。



「冗談だって。」

シュウはくすくすと笑ってる。



あぁ、またからかわれた!
……私は、がっくりと肩を落とし、その場に座りこんだ。