甘いのくださいっ!*香澄編追加しました*

「お前明日も仕事だろ?送ってくわ。」


私がお茶を飲み終えたところで
サトルさんが言った。


「あっ、はい。
ありがとうございます。」


そう言って丸椅子から立ち上がった時、
ふと、あの話が途中で終わっていた事を
思い出した。


「あのぉ……
うちの会社で何かあったんですか?」


しつこいって怒られるかもしれないけど
やっぱり気になるから思い切って
聞いてみた。
するとーーー


「何で?」


「えっ?」


「何で今さら昔の話、聞きたいんだよ?
聞いてどうすんだよ?」


ちょっとイラついた感じで言う
サトルさんに心が折れそうになる。
だけどこっちだって引き下がるわけには
いかない。


何で?って……。
だって、知りたいもん。
気になるんだもん。
仮でも付き合っているんだもん。
ここで引き下がったら
またうやむやにされちゃう。








「教えてください。」


私はきっぱりと言った。