「胡桃ちゃん……。」


そう言いながら、
頭をコツンとつけてくる。


「坂下さん、大丈夫ですか?
私、お水か何か買ってきましょうか?


「大丈夫。
それよかさ、」


「それよか?なんですか?お茶ですか?
あっ、コーヒー?」


「違う。」


「ん?なんですか、んっんん、……」


坂下さんの唇が私の唇に重なった。
ふわりと重なったそれは一端離れると


「口、開けて。」


と言い、その言葉に驚いて


「えっ?」


と、言った瞬間
あっという間に深いものとなった……


なのに私は頭が真っ白になって
抵抗することも忘れていた。