甘いのくださいっ!*香澄編追加しました*

「あの……これ、いつまで……?」


取り敢えず、この状況を何とかせねば……。


「ーーーーしたの?」


「えっ?なんですか?」


「だから、したの?」


「いや、だからってなんの話?」


何だか段々、イライラしてきた。


「ちょっともういい加減にしてください。
離してよ。」


そう言って腕を振り解こうとしたら尚更力強く抱きしめられた。


「坂下さんってばっ、苦しいっ!」


「あっ……ごめん。だけど離したくない。」


はぁ……この人ってこんな面倒くさい人だっけ?


「一体、どうしたっていうの?凄い勢いでやって来たかと思えばこの状態って、ちゃんと説明してください。私は逃げも隠れもしませんから。ねっ?」


「本当に?」


ちょ、ちょっとその子犬的なその顔、止めてよ。


見上げたものの凄く近い距離に顔があって思わず目を逸らした。


「ちゃんと話すから、そのまま聞いてて。」


私を抱きしめたまま坂下さんは話し出した。


「……あいつから電話もらったんだよ。」


「マスターから?」


「ああ、そうだよ。香澄ちゃんが話したい事があるらしくて今から店に来るんだって。しかも俺がいない事を確かめた上で来るんだってことも。それで女の子から話があると言えば、お前もわかるだろ?って。話によっちゃ、俺の物にしちゃうから後で文句言うなよって………。」


「それで?」


「それでって……それだけだけど?」


「えっ、それだけで来たの?」


「そうだけど、悪い?」


いや、悪くないけど……