「寧ろ、その展開遅いくらいだよね。」
マスターはそう言いながらカウンターから出てきて私の隣に座った。
滅多にカウンターから出るなんてこと無いから珍しい。
きっと、たまたま店内には私達しか居ないからマスターも息抜きするのかも。
それよりも今はマスターの話だ。
「どういう事ですか?」
「坂下との付き合い、長いからね。香澄ちゃんが来るようになって早い段階から、こりゃ気があるなって俺は思ってたよ。」
「嘘。ここに来てても私達そんな雰囲気とか全然なかったじゃないですか?この前の胡桃の結婚式の日だって……。」
マスターの言うことにイマイチ納得出来ない。ついこの前のあのグダグダ状態を見れば私に気があるなんてとんでもない話だ。
けれどそのもどかしさをマスターにぶつけるのも気が引ける。
仕方なく行き場を失ったその思いを飲み込むようにグラスに口をつけた。
「ああ、確かにあの日はあいつ荒れてたね。だけど、見てる分には香澄ちゃんに甘えてるようにしか見えなかったけどね。」
「甘えてる?そんな訳ーーー」
「ーーーーおっ、そろろだな。」
私がマスターの言葉を否定しようとしたら被せるように嬉しげにマスターが言う、センスの良い腕時計を見ながら。
そしてーーーー
「香澄ちゃん、ちょっと良いかな?」
と、そっと肩に手を回すと顔を近づけるようにして耳打ちをする。
「な、なんですか?」
急な接近に戸惑って固まっていると
「実はさーーーー」
お店のドアがバンッと勢い良く開いたかと思うとそこには凄い血相の坂下さんが立っていた。
マスターはそう言いながらカウンターから出てきて私の隣に座った。
滅多にカウンターから出るなんてこと無いから珍しい。
きっと、たまたま店内には私達しか居ないからマスターも息抜きするのかも。
それよりも今はマスターの話だ。
「どういう事ですか?」
「坂下との付き合い、長いからね。香澄ちゃんが来るようになって早い段階から、こりゃ気があるなって俺は思ってたよ。」
「嘘。ここに来てても私達そんな雰囲気とか全然なかったじゃないですか?この前の胡桃の結婚式の日だって……。」
マスターの言うことにイマイチ納得出来ない。ついこの前のあのグダグダ状態を見れば私に気があるなんてとんでもない話だ。
けれどそのもどかしさをマスターにぶつけるのも気が引ける。
仕方なく行き場を失ったその思いを飲み込むようにグラスに口をつけた。
「ああ、確かにあの日はあいつ荒れてたね。だけど、見てる分には香澄ちゃんに甘えてるようにしか見えなかったけどね。」
「甘えてる?そんな訳ーーー」
「ーーーーおっ、そろろだな。」
私がマスターの言葉を否定しようとしたら被せるように嬉しげにマスターが言う、センスの良い腕時計を見ながら。
そしてーーーー
「香澄ちゃん、ちょっと良いかな?」
と、そっと肩に手を回すと顔を近づけるようにして耳打ちをする。
「な、なんですか?」
急な接近に戸惑って固まっていると
「実はさーーーー」
お店のドアがバンッと勢い良く開いたかと思うとそこには凄い血相の坂下さんが立っていた。



