甘いのくださいっ!*香澄編追加しました*

譲(ゆずる)あらためユズと俺は偶然にも
同じ大学で再会したんだ。


同じ大学の同じ学部で
デザインの勉強をしていた。


見た目も心も既に女だった。


ユズは俺に言った。
自分に正直に生きることにしたんだって。


俺はガキの頃のユズを思いだし
それは極、自然の事なんだなと
すんなり受け入れる事が出来た。


それくらいユズが女でいることに
違和感はなかった。


当然、誰一人ユズが元男だって
知るやつもいなかった。


そう、俺たちの後輩
坂下ですらその事実は未だに知らない。


ユズと俺はそれぞれ将来の話もした。
ユズはここで学んだ事を生かし
将来、店を持ちたいと言っていた。


自分で焼いた器に食事を乗せて
上手い料理を出したいって言っていた。


そして、その通り
今、やっている。


何事も根気よくやり遂げる根性は
寧ろ、俺より男らしいのかもしれねぇな。


ある時、俺はずっと
引っ掛かっていた事を聞いてみた。


トキさんの事だ。