****尚輝side*****


菜摘が会社を辞める
オレの前から 居なくなるなんて
それは 予想外のことだった。


始めは ただの【変わったやつ】
そういう感覚だった。


というのも 会社仲間の飲み会は
一切参加しない
社内の人たちと 仲良くしてなかったから。


からかってると いろんな表情を見せて
オレが一言言うと『ビクッ』
と するのが いつしか
オレの楽しみの一つになった。


そんな片岡が まさかの飲み屋に居るなんて
始めは姉だと言ってたけど
絶対おかしいと思って 社員名簿を見ると
やっぱりそうだった。


黙ってる代わりに 偽の彼女になってくれって それから お互いの契約になったのだった。


始めは 軽い遊びのつもりだったのだが・・・。