「それから」 「もういいっ。聞きたく、ないです」 耳を塞いで、声をシャットダウン。 あたしは今怒ったような、泣きそうな、歪んだ表情をしているんだろうな。 もう、耐えられない。 財布から出したお茶代の千円札をテーブルに置いて、あたしは外へ飛び出した。 冷たい風の中、あたしを呼ぶ声は、しなかった。