何もする気が起きず、ただゴロゴロする。 なんで、素直になれないんだろう。 なんで、好きだって言えないんだろう。 なんで、こんなに臆病なんだろう。 なんで、幼馴染みなんだろう。 「……有紗…好きだよ」 目の前にいなければ、こんなにも簡単に言えるのに。 どうして有紗を目の前にしたら、愛しさは言葉とはなってくれないのだろう。 現実から目を背けるように、俺は目を閉じた。