「あきちゃーん!」


ある日、なつちゃんの大きな声が森に響きました。


はるくんがなつちゃんに「どうしたのぉ?」と声をかけます。


「あのね、あきちゃんがいないの‼︎」


木の中のあきちゃんの部屋にも。

森のいつもの見回りの場所にも。

あきちゃんはどこにもいません。


あきちゃんがいなくなると、みんな困ってしまいます。


なんだかみんなの元気がなくなってしまったり。

森にたくさん実っているものがすぐに落ちてしまったり。

そして何より秋が終わらなくなってしまいます。


「大変だぁっ」

「よし、みんなで探しましょう!」


ふゆくんの言葉にはるくんとなつちゃんは頷きました。