「そう悲観すんな。別に全部が嘘だったわけじゃねぇし」
「……え?」
急に言われて見ると、ベッドに腰を下ろした恭ちゃんが私を見つめていた。
その顔は柔らかく微笑んでいたけど、昔の恭ちゃんの仮面ではないのが見て分かった。
「確かに昔の俺は嘘ばっかだったけど、おまえへの態度は、変わらないだろ?
上っ面の言葉が変わっただけで、本質的には変わってないハズだけどな」
なんでなんだろう。恭ちゃんの言葉が時々分からない。
肝心な時は、わざとなのか、私の頭では理解するのに時間のかかるような答えしかくれない。
演技での中にも本当の部分があって、それが私への態度って事?
でも、態度は明らかに違った気がするけど、どういう事なんだろう。
「態度が横柄になって言葉遣いが乱暴になったけど、本当は優しいとか、そういう事を言いたいの?」
「ケンカ売ってんのか」
「だって事実だし、そこは認めてよ。
別にそれが嫌い……悪いって言ってるんじゃないんだし」
嫌いって言いかけて直したのは、また思わせぶりとか言われそうだと思ったから。
でも途中まで出ちゃってたし、恭ちゃんにはバレバレだったみたいで。
口の端を上げた意地悪な笑みで見られて、恥ずかしくなって目を逸らす。



