甘い愛で縛りつけて



うっかり受け入れちゃった事が恭ちゃんにバレるなんて……っ。
付き合ってもいない人とキスするなんて私的にはありえないし、それにここは校内だ。
どんな理由があったにしても、絶対に抵抗しなくちゃダメだったのに!

なんで……受け入れちゃってるんだろう。私……。
挙句、気持ちいいなんてどうかしてる。

もうこの際、恭ちゃんがなんでキスしてきたのかとかは二の次だ。
背徳感と自己嫌悪で泣きそう。

「もうやだ……」
「なにが」
「無理やりキスされたのに受け入れちゃった挙句、気持ちいいとか思っちゃうなんて……私こんな女じゃないのに」

最悪……と自己嫌悪に襲われて呟く私に、恭ちゃんはそうでもないだろと首を傾げる。

「俺は、実紅だったら少し積極的なくらいでも構わないけど。
つーか多分、なんでも許せるかもな」

ドキって、胸が跳ねるから、慌ててそれを抑えつけた。
こんな距離でそんな甘い言葉かけられたら誰だってそうなるに決まってるし、恭ちゃんはきっとそれを分かってやってるんだから。

いちいち反応してたら恭ちゃんのペースに乗せられちゃう。