甘い愛で縛りつけて



「なんとなく自分でもこうなる気がしたから、今まで一度も会いに行かなかったのに……。
なんでこんなところで会うんだよ」
「……恭ちゃん?」

どういう意味?
そんなニュアンスで呼んだ私を、恭ちゃんの瞳がとらえる。

「離してやれなくなったら、運命を恨めよな」
「え……えっ」

トンって押された肩。
そのままバランスを崩してベッドに倒れた私の上に、恭ちゃんが覆いかぶさる。

押し倒された形になっても、しばらく状況を飲み込めなくてポカンとしていたけど。
恭ちゃんが眼鏡を外したりするから、ハっとして恭ちゃんの胸を押した。

「ちょ、ちょっと待って! 眼鏡して!」
「なんで? 邪魔だろ。あ、眼鏡フェチか?」
「違うっ! フェチの問題じゃなくて! っていうか……何しようとしてるの?!」
「何って、言わせたいのか? この状況見れば分かるだろ」
「それは分かるけど……」
「じゃあ進めるけど」
「ちょ……ストップ! 勝手に進めないで!
言っておくけど、私こういう事誰とでもできるタイプじゃないから!
恭ちゃんみたいに乱れた付き合い方してきたわけじゃないし!」