甘い愛で縛りつけて



「さっき言った事、冗談じゃないから」
「な、んでそんなの急に……」
「おまえ、俺の言ってる事あんまり信じてないみたいだから。それに元から鈍いし。直球じゃなきゃ通じないと思って」
「別に、鈍くなんかっ……」

耳に直接入り込んでくる恭ちゃんの声。
それだけで腰が抜けそうなのに、恭ちゃんはさらに追い打ちをかけるように、甘い言葉を注ぎ込んだ。

「いいか? 俺はおまえ以外考えられない。ちゃんと覚えとけ」

後ろから回された手に、俯いたままだった顔の向きを変えられる。

無理やりに見えて、でも本当は優しい恭ちゃんの手。
その手に従って横を向くと、覗き込むように私を見る恭ちゃんと目が合って、そのまま唇が重なった。

校内なんだからって、いつ誰が見てるか分からないって、そう思ったばかりなのに。
逆らえない。

瞳も、鼻も、耳も、唇も。
私全部が、恭ちゃんに支配されてる。
全部が、恭ちゃんにどうしょうもないくらいに惹かれてる。

優しいキスが終わってゆっくりと目を開けると、恭ちゃんはふって笑みをこぼした。
そして「着替え持ってくるから待ってろ」って言いながら、ドアに向かう。