甘い愛で縛りつけて



「だってしょうがないじゃんっ! だって……だって、コレ長すぎなんだもん……」
「いや……想像は出来てたんだけど、あまりにその通りだったから。
いいな、それ」
「いい? これが? また変な趣味?」
「なんの趣味だよ。そうじゃなくて、小さい頃、おまえお化けの真似とか言ってシーツでそんなんなってたよな。
それ思い出す」
「……お願いだから思い出さないで」
「とりあえずジャージ貸せ。洗ってやるから」

まだ笑ってる恭ちゃんに、無言でジャージを手渡す。
笑われたせいとか、昔話のせいで、顔が熱い。

ジャージを受け取った恭ちゃんは、保健室に備え付けられている水道で、膝の部分だけを水につけて洗い出した。

自分の服を洗ってもらうなんて、なんだか甘やかされているような気分になる。
それを少し嬉しく感じながら、半分だけカーテンの引かれたベッドに腰掛けた。

まだ治療されていない膝の血が白衣に付かないように、膝から下だけはだけさせてから……すごい格好だなと自分で改めて思った。
とっくに学生じゃないのに、学校指定のジャージを着て、その上から白衣羽織ってるって。

しかも、白衣はだけさせてるのって、なんかやらしい感じがする。
高校生だった頃の制服のスカートはもっと短かったけど、それとはまた違った露出の仕方だから恥ずかしい。