普通にとらえたら、間接的に好きだって言ってるようにも聞こえたけど、ふたつの疑問が私に確信を持たせるのを止めていた。
ひとつは、今まで誰も好きにならなかったのに、再会して間もない私を好きになるなんて事があるのかなって事だ。
自分で言うのもおかしいけど、私は特にどこかがずば抜けてるわけでもない、普通の21歳だ。
そんな私をなんで好きになるんだろう。
そしてあとひとつの疑問は、恭ちゃんが私に抱く、好きの種類だ。
いつか恭ちゃんも言っていたけれど。
ランドセルを背負ってた頃の私を知ってる恭ちゃんが、私を好きになったりするのかが激しく疑問だった。
恭ちゃんの言葉は、告白みたいにも聞こえたけど。
そんな風に考えるたびに、ありえない事みたいに思えて、自信が持てなくなる。
それに、恭ちゃんもいつか言ってたし。
『気に入らねぇな』って。
『飼い犬にかまれた気分』って。
その意味を考えると、恭ちゃんが私に構うのはただの独占欲みたいにも思えてくる。
そして、もしもそうだった場合。それは恋愛感情じゃなくてただの支配欲で、“好き”とは違う感情だと思う。
恭ちゃんの私への想いは、恋愛よりも妹としての感情に近い気がするから。
昔はもちろん、今も



