甘い愛で縛りつけて



「実は、私、昔から身体が弱くて……。
でも、そんなに頻繁に保健室を使用するのも保健医の先生に迷惑がかかると思って、今まで遠慮していたんです」

ずっと遠慮してきたなら、なんでそれを今言うんだろうと心の中で毒づく。

大体、桜田先生が身体が悪いなんて聞いたこともないけれど本当なのかな。
桜井先生の事はよく知らないけど、相当男好きだって聞いてるし、身体が本当に悪いんだとしたら、それさえも魅力のうちのひとつとしてアピールしそうなものなのに。

「そうなんですか。保健室のベッドは三台ありますし、遠慮せず来てください。
まぁ、身体が弱いんでしたら、かかりつけの先生もいるでしょうし、そちらにかかるのが一番だとは思いますが。
ちなみにどちらの病院に?」
「あ、えっと……以前にかかっていた先生が異動で他の病院に移ってしまったので、今は行ってないんです」
「そうなんですか……。
でも、僕はあくまでも保健医で専門的な治療はできませんので、きちんと病院にかかった方がいいですよ」

恭ちゃんの切り返しに、桜田先生の言葉の歯切れが悪くなる。
やっぱり恭ちゃん狙いか。