甘い愛で縛りつけて



「嫌いじゃないってくらい、素直に言えばいいだろ。
嫌いじゃない相手なんてそこら中に腐るほどいるんだから」
「……そうだけど、なんとなく」
「隠したのは、嫌いじゃない以上の感情があるからとか、そんなところか」

私の心理を正しく分析する恭ちゃんに、顔が熱を持つ。
そんな私を見た恭ちゃんは楽しそうに笑った。

「おまえの場合、言葉で隠しても顔が隠せないから諦めろ」
「うるさいなぁ、もう!
だとしても、私が声に出してない気持ちを自分に都合のいいように勝手に解釈してうぬぼれないで。
そんなの勘違いかもしれないんだから」
「まぁ、それは一理あるかもな」

そう認めた恭ちゃんはおもむろに立ち上がって、窓際に立って胸ポケットから煙草を一本取り出した。
シルバーのジッポから咥えた煙草に火をつける様がカッコよく見えてしまって、思わず見入ってしまってハっとする。

無意識にカッコいいだなんて思った自分に顔がカっと熱を持った時、恭ちゃんの視線が私に移った。

「なんだよ、おまえ。まだそんな赤い顔してんのか。まさか今日は本当に熱があるとかじゃねーよな?」

計るか?と少し眉間にシワを寄せた恭ちゃんに、慌てて首を振る。