先生が私の言葉に目を見開いたまま黙った。


決して知られてはならないことがバレてしまったから驚いているの?

あんな不用心だったくせに……どうかしてるよ。




「あれ、先生どうしたんですか?」




わざとらしく首を傾げながら聞いてみる。


暫く固まってた先生は、突然私の腕を掴んで歩きだした。




「ちょっ、先生…何するんですかっ!」




休憩時間で廊下に出てきた生徒を掻き分けながら先生はどんどん進んでいく。



腕の力が強い。

手首に食い込む先生の指が痛い。


でも、おかしいんだ。

どう考えたって私は、おかしい。



自分で踏み出して、決して誉められた道じゃないけれど後戻り出来なくなったはずなのに。


先生を傷付ける存在になるって決めたのに。



掴まれた腕が熱い。

直に感じる先生の体温にドキドキしてるんだ。



そんな状況じゃないってことくらい分かってるのに……。