どす黒い涙は世界を救わない


長い髪だが頭頂部が、薄くなって肌が見えた。


僕は、それから飲み続けた。


平日の為にお客は来なくて暇だったが、マスターにお酒の注文をする以外は話す事もなく時々出されたビーナツをまじまじと見つめてみてビーナツに何か面白い謎はないかと探したが僕にはビーナツの謎さえ見つけられなかった。







何とか家の近くまで、来ていたが、何度休んだことだろう。

しかし、くじけずタクシーも拾わずここまでこれた自分自身を褒めてやりたくなる。


自分自身を褒めては、マラソンの有森だっただろうか?またも謎が増える。


今夜は謎が多い日だった。


コナン君でも困った事だろうと思う。


僕は、家の近くの駐車場のフェンスにもたれてもう少しだと自分自身を鼓舞したが、急にあの女の黒い涙を思い出してしまい気分が悪くなった。


僕は、フェンスにもたれたまま、何とか煙草に火をつけて吸ったが煙が目に入り涙が、少し出てきてしまった。


それをきっかけに僕の涙腺は待ちに待っていたかのように涙を外に放出し始めた。


僕は、なんてこったと思いながら泣いた。